とびっきりの夢をみせて

星の数ほどいるアイドルの中で @rue_kinarahi

「少年たち 君にこの歌を」感想

舞台「少年たち 君にこの歌を」を観劇してきました!良い感じのブログタイトルが思いつかなかったのでそのままいきます!(正直)もし来週あたりにタイトル変わってたらあぁ思いついたんだなと思ってください。大まかに流れをさらってその後は個々のメンバーについての感想です。ちなみに自担セルフマルチアングルオタクなのでいつものごと瑞稀くん中心、ほぼHiHi Jetsのことばかり!パンフ見ながら何とか記憶を修復してますが間違ってるところがあったらごめんなさい!

 

 

大まかな流れ

「Over Again」・「俺たちは上等」

猪狩さんの「死ねーーーー!!!!!」から始まり、地鳴りのようにビリビリと空気が痺れる音で圧倒されました。「私が知っているHi美ではない」という感覚。初座長としての舞台、ちょっと荒削りな部分も含めて青臭くて「少年たち」らしいなと思った。パンフでもゆうぴが「荒々しい部分や未成熟な部分を、とにかく真っ直ぐ出すことが、今回は1番大切」と語っていて、今しかできない、今だからこそ通用する表現のしかたなのだろうな。青と赤の対比、Hi美のぶつかり合いは生命の煌めきを感じました。

「俺たちは上等」は映画少年たちで見たやつだ!(進研ゼミでやったところだ)となった。看守を煽るような顔をする瑞稀くんが最高。

 

僕に聞くのかい?」・「嗚呼思春期

かの有名な、少年刑務所に入った理由を聞かれて「空が青いから〜♪」と歌うシーンは何度聴いてもつっこみたくなる。ジャニーズの舞台を観劇するにあたって冷静さはいらぬ!Don't think, feel!の精神が1番感じられる場面。みんな言っているけど、割と同情できる理由で罪を犯してしまった少年が多いなかで、詳細な説明もなく7人を病院送りにした事実のみ語られる藤井くんが1番ヤバい奴である。

美が割とほっこりしていたのに対して闇が深い雰囲気のHiHi。荒んでいる5人はそもそも平均身長も高めだしギラギラやんちゃなグループというパブリックイメージもあるしでガチで怖い。

「Rival-Battle-」

ジャニーさん見てますかー?と天国に呼びかけたくなるゆとたいRival。いつかきっとHi美に「少年たち」のバトンが回ってくる、そしてRivalをやるならゆとたいだろう、と思っていたのでそれが叶って万感の思いでした。大昇を助けたせいで刑務所行きになってしまった優斗、それを申し訳なく思っているからこそ優斗にやたら突っ掛かる大昇。行き場のない苛立ちからすれ違う2人の友情、「これぞ王道ジャニーズ」を体現するゆとたいによってこの物語はより引き締まっていると感じた。

2人とも仲間思いのいい奴なので、そもそもなぜ半グレになってしまったのかという背景も気になります。

 

「約束の歌~meet you again~」

ブラコンコンビ(言い方)の瑞稀と龍我によるシーン。2人とも弟のためを思って罪を犯してしまったんですね。瑞稀はそもそも本当に普通の良い子だったのに、病気の弟の治療費のためにサラ金に押し入った。龍我は弟を馬鹿にした奴らに腹を立てて殴りかかった。家族を愛し、愛されて育ってきたし、未成熟で短絡的なところがあるところも年相応の少年らしさ。基本的にはずっと"普通"なんですよね。普通の少年が、普通ではいられなくなってしまった悲しみ、苦悩が胸に迫る。理不尽な状況に苛立つも、弟のことになると雰囲気が丸くなる2人の美しい歌声に聴き惚れました。

 

守るべき場所

初めて自分に「家族」の温かみを教えてくれた孤児院を守るため、地上げ屋に放火した橋本・那須コンビ。大切な居場所を守るために1人で出て行った橋本と、そんな彼をを止めようとし、それが無理だと分かれば自分も行くと決意した那須。兄弟のように育った2人の絆、燃え盛る炎と沸る怒りに圧倒されて身がすくむようなシーンでした。

 

贖い(あがない)

おばあちゃんに楽をさせようと頑張って働いていたらそこはオレオレ詐欺の集団だったというあまりにも可哀想な浮所。受験に失敗したら親に見捨てられ、窃盗チームに入った作間。一切反省の色がない作間くんがグサグサ刺さった。

 

「Break out」

猪狩藤井のラップバトル!猪狩さんのラップは「聴く」というより「浴びる」と言いたくなりません?ラッパーになりたいと言ったら父親がキレて母親に暴力を振るったため父親を刺してしまった猪狩。その怒りがダイレクトに伝わってきてビリビリ痺れた。ラップ詞をブログかISLAND TVであげてくれないかな…。

 

「僕に聞くのかい?」

ここでも「僕に聞くのかい?」歌ってたっけ…?「空が青いから」って金指が歌うのここだっけ?観劇中にメモを一切とらなかったため、記憶の混濁が激しいです。はしなすのイチャイチャはここ、で合ってる?そやみじゅが金指に掃除押し付ける場面だよね?私はここで猪狩くんがセリフを噛んじゃって、すかさず瑞稀くんが「あ?」とつっこんでいたことに頭がバーンとなって記憶が飛んだんだと思います。舞台はなまもの!役に入ったままでシーンの雰囲気を壊さず、すかさずアドリブでつっこんだ瑞稀くんさすがでした…。そやみじゅてぇてぇ〜!!!!!

 

「闇を突き抜けて」

瑞稀の弟の病状が悪化したという知らせが入る。しかし一時的な外出許可も降りず、土下座して頼み込む瑞稀を嘲笑う看守たち。理不尽さへの怒り、悲しみ、絶望が少年たちを襲う。そして始まるのがこちらもお馴染みの闇つき!

闇つき耐性はジャニアイでつけたつもりだったんです。上裸である必要性は?とか考えないようにして普通に真面目に観てた。でもごめんなさい、看守たちが上裸で登場したところで腹筋が崩壊するかと思いました。なぜ!?!?!?!?!?さっきまでバチバチに対立してたじゃん?

階段のセットに集まるHi美はまるで宗教画のような美しさでしたね。金指がてっぺんで「脱獄しよう!!!」と叫ぶところとか後光が差してたもん。

 

 脱獄計画・「あいつのぶんも生きる」

冷静に計画を立てる優斗が良かった。ぶつかってばかりいた赤と青が共闘するのも激アツでしたね。全体の指揮を執る優斗、ここで窃盗のスキルを活かす作間、荒事になると生き生きする猪狩、逆に元々荒事向きではない瑞稀、ネコの橋本。ネコ好きな看守の注意を引きつけるためという大義名分があるとはいえ、涼くんにネコを着せたいという強い気持ちを持った人間がいたのでしょう。ありがとうございます。全然気づかなかったのですが、私が入った回は作間くんがネコをイヌと言い間違えたんですかね?急に橋本が「ワォーン」とイヌの鳴き真似して優斗に真面目にやれって怒られてて笑いました。作間くんが本当に言い間違えてたなら涼くんナイスアドリブすぎる。

浮所猪狩の共闘シーンは特にこのコンビを推しているわけではない私も血がたぎりました。あと、個人的な1番の見どころは、猪狩が瑞稀を庇って代わりに看守に殴られるシーンです!ありがとうございました!

そして物語はクライマックスへと近づいていきます。何とか看守から逃れて刑務所の塀を越えた少年たち。(ここ、涼くんが瑞稀くんの手を引っ張ってあげてなかったっけ?)しかし、ひとり金指が塀の上に残っている。拳銃を持った看守たちの注意を自分が引きつけ、仲間たちを逃そうと言うのだ。混乱の中で金指の意思を汲み、彼を残して走る10人。そして無情にも響く発砲の音……。

自分のせいでこんなことになってしまったと悔やむ瑞稀。溢れんばかりの苦しみが伝わってきて、こちらも辛い。同時にこれを毎公演やるのは疲弊しそうだなと心配になったので、泣き崩れる瑞稀を優斗が支えてくれてホッとしました。優斗はやはり少年たちの中で1番大人であり、リーダーですね。

そして金指の想いを汲み、彼の分も生きていかなければならないと決意する10人。「少年」だった彼らの顔つきは変わり、絶望に塗れていた表情にも希望が差し込んでいきます。

「君にこの歌を」

金指の元に帰ってきた10人。日記を読みながら本当に優しい表情で話していたのが印象的。「君にこの歌を」、本当に名曲ですよね。「少年たち」のストーリーの中で聴くと、切なくて優しくて、より好きな曲になりました。Hi美が歌う「君にこの歌を」が聴けて幸せだった!

SHOW TIME

俺たちのMake You Wonder!!!!!新衣装、布がいっぱい、細部まで凝ってる、端的に言うとお金がかかってます!って感じで満足感すごいです。この前サマパラの黄色衣装*1も最高すぎて散々騒いでたのに、こんな短期間でもう!?って驚いた。1人ひとりに合わせて作られてて、個性が溢れてるのに5人で並ぶとグループ感が出る不思議。普段は絶対瑞稀くんロックオンなのに双眼鏡でつい全員分じっくり見ちゃったよね。同じメンカラでも、お馴染みのファーデニム衣装のポップさとは違ってイカチィ感じ。ステフォが出てくれて大勝利!

MYWはアニメHiHi Jets第2期のOPなので(?)、曲調も歌詞も全部大好き。さっきまで舞台上にいた5人と同じ5人のはずなのに、まるで別人。ギラギラキラキラアイドルのHiHi Jets、とにかく感想としては「「「強い」」」の一言に尽きます。5人並んだときの強さは圧巻です。

美 少年のSuper Boysも、あのトンチキな歌詞とかっこいいパフォーマンスのギャップが王道ジャニーズらしくてこれが嫌いなジャニオタはいないだろうと思いました。Hi美の対比がとにかく良い!!!!!

そして噂のCrash Beat。滝様演出濃度100%、水×太鼓!タッキーがこれができなきゃ芝居させないと言ったほどの気合いの入り具合、およそ8分間に渡るパフォーマンスでした。これ、美担がどう思ったのか知りたいな。HiHi担は太鼓演出慣れ、サングラスで表情がそんなに見えないパフォーマンス慣れしてるので、TLを見るかぎりは割とすんなり受け入れてるイメージですね。私もそれぞれの叩き方とか見るの好きなので普通に楽しみました。

最後のWe'll Be Together衣装の王子様感も素敵でした。キラキラジャニーズ!!!プリンスすぎる!!!!!初座長ながら堂々とした姿にうるっと来た。

全体的な感想

終わった後の充実感がすごかった。私の心の中での第一声、「良かったな…?」です。いや、もちろん瑞稀くんとHiHi Jetsのお芝居は本当に楽しみにしていたし、絶対にクオリティが高いものだとは確信していました。でもあの、その、正直、話の筋が多少崩壊していても受け止めようという覚悟?みたいなのはしてたんですよ(本当にすみません)。そしたらテンポはやくて「忙しい人のための少年たち」がしっくり来るものの、めちゃめちゃストーリー分かりやすいじゃん?筋通ってるじゃん?欲を言えば金指が自分の命を犠牲にしてまで守ろうとするくらいに10人と仲が縮まった過程がもう少し詳しくほしいけど、コロナ禍で幕間なしだからこれが今できるベストだったのではないかなと感じた。いや上から目線だなって自分でつっこみたくなる感想ですが。Crash Beatを少し削…というのは考えないでおきます。

序盤にも同じことを書きましたが、今のHiHi Jetsと美 少年だからこそできる「少年たち」だったと思います。歌やお芝居が多少荒削りでも、「上手に演じる」こと以上に大切なことを全員が理解して、全身全霊で表現しているように感じた。感情を露わにするシーン、それが怒りでも悲しみでも苛立ちでも苦悩でも、少年ゆえの真っ直ぐさがあるゆえにこちら側の心が揺らされる。まだまだ未熟だった少年たちが物語の最後で成長した姿を見せてくれるの、演じる本人たちにも重なって泣けました。ジャニーさんの宝物の男の子たち。

 

 

個々の感想

☆瑞稀くん

いつもだったら幕が開いて舞台の上の瑞稀くんを目に入れた瞬間に「瑞稀くんは実在してた…今日も生きてる…」って号泣するんですが、今回は登場から荒んだ雰囲気でいつもの「瑞稀くん」ではなかったからそんな感情になる暇がありませんでした。前髪が目にかかって表情が見えにくいのも瑞稀くんの演出なのか、鬱屈とした心情を引き立てていた。「俺たちは上等」で看守を煽るようなおちょくり顔も良い。

弟の話になると一気に雰囲気が丸くなる。弟に会いたい、血も涙もない看守への腹立ち、でも会えないのは罪を犯した自分のせいだという苦悩…。先述した通り、瑞稀は"普通の子"なんですよね。そんな"普通の子"が一歩間違えると犯罪者になってしまうのだ、という事実が大切。犯罪も脱獄も決して許されることはないけれど、それでも観客が感情移入して彼らを応援してあげたくなるか否かは瑞稀くんにかかっている部分が大きいのではと思いました。そもそも脱獄計画のきっかけは瑞稀なので。そんな大役を立派に務め上げた瑞稀くんに大きな拍手!!金指が死んだのは自分が弟に会いたいと言ってしまったからだと悔やみ、やり場のない苦しみを露わにするシーンはこちらも本当に胸が痛みました。でも最後金指の元へ帰るシーンではすっきりとした凪いだ表情をしていて、金指の想いを汲んで成長したことが伝わってきて良かったです。

MYWではアイドル瑞稀くんが堪能できる!狙った獲物は逃がさない、決めるところはばっちり決める瑞稀くんのパフォーマンスは見ていていつも気持ちが良い。crash beatは仕事人瑞稀くん!自分のパートじゃないところでサッと太鼓の位置を修正したところ痺れちゃった。美のパートもそやみじゅは空中でリズムを刻んでいて、そこがなんかすごい好きだった。あと叩きながら右肩がはだけてて「よっ井上瑞稀絶対領域!」と心の中で叫びました。全身で揺れながら太鼓を叩く瑞稀くんが好きだ〜!We'll〜ではすっかりいつもの瑞稀くんで、ふわっと笑った瞬間の幸福感がすごい。今日もステージが大好きって顔。その微笑みを脳裏で浮かべるだけで私は生きていけるんだよ〜😭そして最後、幕が降りるときに音に合わせて宙を殴る(伝われ)瑞稀くんが最高だった。

 

☆作間くん 

高階を演じる作間くんの表情もこんな感じだったんだろうか。親の期待に応えられず捨てられて非行に走ったので全く反省はしていない、全て親のせいだと思っている。何もかも信じられなくなった荒んだ雰囲気、隠した虚しさ、もはや悲しみを通り越して諦め…。すっごい刺さったよね。普段の作間くんとは真逆だからこそ、高階といい今回といいちょっと小馬鹿にした言い方とかが良い!!!!!

真面目な話に戻りますが、金指には勉強を教えてあげていたらしいので、赤チームや看守と対立して相手を小馬鹿にすることも多々あったものの元々の優しさを失ったわけではないのが切ないですよね。そういう、金指が入ってきたことをきっかけに健やかに友情を育んでいく過程がもうちょっと見たかったのよ…。

 

☆猪狩くん 

強い。存在感が強烈でスパイスのよう。ラッパーになる夢を持っているという設定が当然ながらハマってるし、猪狩くんは繊細な役が似合う。猪狩も情熱的で愛がある人ですよね。夢があって、母親を守ろうとした、っていう。その分怒りの感情が大きいんだろうなと思いました。脱獄のとき、暴力沙汰(コラコラ)になると生き生きするのが最高だった。

あとはCrash beatで猪狩くんはとにかく叩き方がお洒落、頭や手首で休符や裏拍をとっててリズムとして体に染み込んでいる感があって見ていて楽しかったです。


☆涼くん 

この先演技仕事が増えていくのが楽しみ。めちゃくちゃ良い!!放火のシーン、狂ったように笑う演技が怖すぎました。那須と兄弟のように育った、自分を家族にしてくれた施設への恩、それを潰そうとする地上げ屋への激しい怒りが真に迫っていた。那須と話したりネコやってるときと、放火のシーンや自由のないことへのやり場のない怒りを表現する場面のときが別人すぎて本当に怖い。仲間や家族に対しては優しいけれど、孤独だった自分に居場所をくれた人たちを傷つけるような真似は死んでも許さない。徹底的にやる人。それ以外に方法がないとなれば自己犠牲も辞さない突っ走るタイプ、たぶんそんな頭良くないし荒い奴だけど、愛が強いのが橋本なのかなという印象です。涼くんは声が良いし、舞台向いているのでは?外部舞台とか出てほしいですね。


☆ゆうぴ 

青チームは優斗がいないとダメになってしまう。1番大人で、冷静に物事を見ている人。大昇はやたら突っかかってくるが、優斗には自分は罪を犯して、それを償う必要があるという認識がしっかりありそう。だからこそ大昇は余計突っかかりたくなるし、優斗もそれに苛立つ。でも基本的には全て大昇を大切に思っているからこその言動で、一貫して優斗は優しかった。脱獄のときも覚悟がある感じだし、泣く瑞稀を抱きしめる包容力も素晴らしい青チームの、少年たちのお兄ちゃん。

ゆうぴがいることで一気にジャニーズの舞台らしくなる、主人公オーラは健在。演技が繊細で、連ドラ出演等映像の演技仕事の経験値を感じました。最後のカテコで演者を代表してお礼言うゆうぴはかっこよすぎて誇らしかった!

 

☆HiHi以外

龍我くんは瑞稀くんとコンビだったから自然と視界に入ることが多くて印象的だったんですが、もう存在がステージジェニック!顔小さいし手足長いし、いるだけで目を引く華のある人でした。脱獄のシーンで涼くんの犬のアドリブでちょっと笑ってすぐ真顔になるの可愛すぎた。

少年忍者の4人の冷酷な看守役も素晴らしかったです。星輝くん、稲葉くん、長瀬くん、鈴木悠仁くん(なぜかフルネームで呼びたくなる)!あくまで正論を言ってるのは分かるんだけどキーッってなっちゃう感じ。ショータイムのパフォーマンスもアクロバットやダンスがキレキレで、少年忍者って本当にスキルのある子が多いなと改めて思った。今後少クラとかでも注目しちゃいそう。この4人の未来に幸あれ…と願わずにはいられない。

 

 

*1: